盗聴器は年間300,000個、1日約800個が販売されていると言われています。もしかしたら、あなたの身の回りでも悪用されているかもしれません…。今回は、さまざまな物に扮して日常生活を盗撮する「隠しカメラ」について、主な5種類を始めとして、設置されやすい場所、見つけ方をお教えします。最近、誰かから何気ないプレゼントをもらった・なんとなく誰かから監視されている気配がするなど、気のせいで片づけていることはありませんか?その不安の解消に、きっとお役に立つでしょう。
カメラはいろいろな形に紛れて設置されます
カモフラージュ隠しカメラは、日常生活に紛れるよう、日用品や嗜好品に身をやつしたカメラです。さまざまなものが存在する中で、主な5つを紹介します。
・ペン型
ボールペン型の隠しカメラです。一見普通のボールペンに見えるため、スーツやシャツの胸ポケットに刺さっていても違和感がないのが厄介です。私立探偵やスパイのプロが使用することもある実用性に優れた隠しカメラで、実際にペンとして使えるものもあるため、手帳や書類に書き込むフリをして撮影される可能性もあります。どこか変だなと思ったときには、「どこで買ったのか?」など聞いて、探りを入れつつけん制しておくのも一つの予防策かもしれません。
・ライター型
ライターの形をした隠しカメラです。普段たばこを吸う方なら要注意です。異性の知り合いから何気なくもらって常に肌身離さず持ち歩いていたら、知らぬ間に盗撮されている可能性も。「さすがにそれはないでしょう」と思った方、盗撮犯はその隙を突いてきます。疑えばキリがありませんが、大抵の方は気にも留めないようなところに思わぬ罠が仕掛けられていたりするのです。念のため、今一度確認してみましょう。
・置時計型
誕生日やバレンタイン、なにかのお祝いなどで時計をもらうこともあるでしょう。しかしそれはもしかすると、置時計型の隠しカメラかもしれません。置時計は普段、自分の生活空間に置かれる可能性が高いものです。寝室やリビングでのプライベートな姿を実は盗撮されていたなんてことも考えられます。もし、もらった置時計に怪しい部分があるようなら、思い切って使用をやめるのもひとつの選択肢でしょう。
・電源タップ型
いわゆる「タコ足」型カメラです。オフィスや更衣室に、複数のコンセントが付いているのにも関わらず使用されていない「タコ足」はありませんか?電源タップ型の隠しカメラのコンセントはダミーで、ACプラグを挿して使うことができません。不審な電源コードが設置されていた場合は、使っていいかどうかを聞いてカマをかけてみてください。すぐさまNOが返ってきたり、不審な反応が返ってきたりしたら、もしかすると…。
・スマートフォンバッテリーケース型
スマートフォンのカバーにカモフラージュされた、バッテリーケース型の隠しカメラです。スマートフォンを実際に取り付けて使用することができ、持ち歩きも便利であるため手に持ちながら撮影することも可能です。したがってオフィス内はもちろん、電車や階段などで悪用される恐れも非常に高いと言えるでしょう。妙な視線を感じるなと思ったら、相手が持っているものがバッテリーケース型の隠しカメラではないかチェックしてみましょう。
隠しカメラが設置されやすい場所
また、隠しカメラが設置されやすい傾向にある場所というものもあります。不審なものがおかれていないか、これらの場所を中心に確認してみましょう。
・天井
火災報知器や防犯カメラ、電球に扮したカモフラージュカメラが設置されている可能性が高いです。さらに、天井にカメラを設置することで気づかれにくいというメリットもあるため、非常に隠しカメラと相性が良いと思われます。高い場所は室内全域を見渡せるだけでなく、視界を遮るものも映りづらく、広い場所であれば四方に設置するだけでほとんど死角がなくなります。また、人の視線は何かがなければ基本的に上を向くことはありません。下を向きがちな視線が、天井にあるカメラに気づきにくくなってしまうのです。
・壁
壁掛け時計や照明スイッチに扮したカメラが設置されている可能性があります。部屋の壁に設置されているものは違和感を覚えることが少なく、インテリアの一部として見逃されがちです。特に照明スイッチはどの部屋にも必ずあります。指先を触れるだけであまりまじまじと見る機会もありません。まさか、という部分に隠しカメラが搭載されていることがあるのです。部屋の壁に取り付けられることが多いため、横からの映像が撮影されてしまいます。
・テーブルや棚の上
ティッシュボックス、TVリモコンに扮したカメラが設置されている可能性も十分に考えられます。ティッシュボックスはテーブルの上にあれば自然に風景になじんでしまいますし、リモコン型隠しカメラはソファの近くにあっても全く気にならないこともあります。部屋に設置するインテリアタイプの隠しカメラよりもより近い距離で撮影することができてしまうため、警戒心を抱かせるということもあまりありません。もともとは室内防犯用につくられたカメラですが、悪用される可能性もゼロではないということを念頭に置いておきましょう。
まずは自分で探してみるのもあり
「もしかしたら隠しカメラが設置されているかも…」という不安が一度芽生えてしまうと、なかなか払拭することができません。そこで、本当に隠しカメラが無いのかどうかを知る方法をお教えします。
隠しカメラ発見器を利用する
隠しカメラ発見器には「無線電波を発見する発見器」と「レンズを発見する発見器」の2種類あります。設置されている隠しカメラが電波で映像を送っているのであれば、この電波を発見器でキャッチすることができます。もし設置されていた場合は、同じように電波を発している盗聴器も発見することができます。
内臓のメモリーカードに記録が保存されていく隠しカメラの場合は電波を出さないため、無線電波を発見する発見器では見つけることができません。しかし、隠しカメラには必ず撮影用のレンズが付いています。そのレンズを発見できる発見器を使用すれば、問題ありません。
それでも不安なときはこんなところが解決してくれます
昔は、盗聴発見器なんかは高価で私立探偵が雇われるくらいでしたが、今では比較的安価な発見器も入手することができるようになりました。それでもやっぱり、誰かに見られているような気がする…そんな漠然とした不安が拭えないときもあるでしょう。そういうときは思い切って第三者に相談してみるという選択も。信頼できる探偵を見つけることが難しい時には、盗聴器発見のプロに依頼するのも一つの手です。ときとして、不安を思い切って友人などに打ち明けることが解決につながることもあります。案外、周りに味方は多いものですよ。
まとめ
さて、隠しカメラの種類や見つけ方までご紹介しましたが、不安は解消されましたか?もしかしたら、これを読んで不安が生まれてしまったという方もいらっしゃるかもしれません。そういう方は、カモフラージュ型カメラが身の回りに置かれていないか、読んだ項目を参考にして探してみてください。いつどこでだれが盗撮しているかなんて恐ろしい話ではありますが、危機管理を自覚するのは大切なことです。自分の身は、自分で守りましょう。