自分の通話内容が誰かに盗聴されている気がする…。このように自分の携帯の盗聴を疑ったことがある方もいらっしゃるでしょう。もし盗聴されているとしたら、早めに盗聴器を発見してしまいたいと考えますよね。
ですが、携帯の盗聴を疑っている方に知っていただきたい驚きの情報があります。実は現代の携帯電話の通話は盗聴されにくいといわれているのです。今回は、なぜ携帯は盗聴されにくいのか、そして盗聴されていると感じた場合気を付けるべきポイントはなにかについて紹介します。
目次
スマホや携帯を盗聴することは可能なの?
先ほども述べましたが、携帯電話の通話は盗聴することが難しいといわれているのです。それは、通話の内容が電波内だとデジタル暗号化されているためだからであるからです。
デジタル暗号化された携帯やスマホの通話はほぼ不可能
携帯電話が普及する前は、アナログ電波を使って通話をしており、盗聴することが可能でした。しかし現代の携帯電話での通話はデジタル電波を使っています。デジタル電波の電波を受信しても、音声は暗号化されたデジタル信号になっているため信号音のみが聞こえます。デジタル信号を音声に変換することができるのは通信会社のみとなるため、他人に自分の通話が盗聴されるとはほとんどないでしょう。
携帯ではなく他の所持品や室内に盗聴器があることがほとんど
先ほど、電波を使用した盗聴行為はできないため、携帯が盗聴されている可能性は低いということを紹介しました。それでも誰かに盗聴されている気がする…、と不安に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は、盗聴は携帯電話ではなく自分の身の回りのものからされている危険性があるのです。盗聴器が仕込まれていないか確認する方法や場所について紹介します。
まずは室内や身の回りに盗聴器が仕込まれていないか調べる
まずは自分の家の中に盗聴器が仕掛けられていないか調べてみましょう。室内には盗聴器が仕込まれそうな場所がいくつもあるのです。家具だけではなくぬいぐるみや家電製品の内部にも盗聴器が仕込まれている可能性が高いです。
家具や電化製品の内外はもちろんのこと、筆記用具など普段持ち歩いているものにも注目して盗聴器を探してみるとよいでしょう。自分の買った覚えのないボールペンがあったら、それは盗聴器の可能性が高いです。また、人からのもらい物の中に盗聴器が仕込まれていたというケースも少なくはないため、盗聴器の気配を感じたら人からのプレゼントを観察することもよいでしょう。
家の中では、コンセントが盗聴器を仕掛ける場所として使用されることが多いです。コンセントの外観だけでは盗聴器であることを見抜くことは難しいです。コンセントにどのように盗聴器が仕込まれているのかを知ることで、盗聴器を発見することができるでしょう。
1、コンセントに差し込まれている
コンセントに差し込むための電源タップに偽装された盗聴器になっています。電源タップをコンセントに差し込むことで盗聴を行います。コンセントから抜いてしまえば盗聴を阻止することができます。
2、コンセント内部にしかけられている
コンセントの内部に盗聴器を仕込まれてしまった場合、外から見分けることが難しいです。そのため、コンセントの外観をよく観察して盗聴器を見つけましょう。確認する点はコンセントカバーに目立つ汚れ・ひび割れがないか、コンセントカバー上部にホコリがなくなっているか、コンセントに挿さっていたコードの差し込み順番が変わっていないかなどです。もし違和感を覚えたなら、盗聴器が仕込まれている可能性を考えましょう。
相手のアナログ式電話が盗聴されている可能性も…
自分が携帯で通話をしていたとしても、電話の相手がアナログ式電話を使用していた場合、通話の内容を盗聴されてしまう可能性があるのです。アナログ式電話はアナログ電波を使って通話をするため会話の内容が暗号化されず盗聴されてしまうのです。
自宅の電話がアナログ式固定電話の場合も盗聴の危険性があります。固定電話の電話線にクリップを挟むだけで盗聴可能な盗聴器や、固定電話のケーブルに偽造した盗聴器など、固定電話に合わせた盗聴器がたくさん存在します。電話しているときになにか違和感があれば盗聴されているかもしれないため、注意が必要です。
やっぱり携帯が盗聴されている…そう感じたら
携帯から盗聴される可能性が低いとはいっても、やっぱり携帯が盗聴されているように感じる方もいらっしゃるでしょう。もしかしたら気のせいではない可能性があります。実は、スマートフォンのアプリが盗聴器となっている場合があるからです。
インストールしていないはずのアプリを調べる
やはり携帯から盗聴されている気がする方は、自分のスマートフォンを確認してみてください。携帯の盗聴は不可能ですが、実はアプリによって盗聴されてしまう危険性があるのです。自分が入れた覚えのないアプリが増えていたとしたら、それは盗聴アプリである可能性があります。
盗聴をすることができるアプリには特徴があります。
盗聴アプリは、盗聴とは別の用途で使われるアプリとしてストアにならんでいるものが多いです。そのため、盗聴の危険性があるアプリだとはなかなか気づきにくいです。自分の見覚えのないアプリは消しておくことが大切でしょう。
盗聴アプリには種類が2つあります。1つは「録音タイプ」です。録音タイプは音声データを録音し、後から再生することができるタイプです。もう1つは「遠隔操作タイプ」です。こちらはスマートフォンを遠隔から操作し、リアルタイムで盗聴することが可能なタイプです。
ウイルス対策ソフトは、盗聴アプリや遠隔操作アプリにも有効
盗聴アプリから身を守るためには、ウイルス対策ソフトをスマートフォンに入れることをオススメします。スマートフォンもパソコンと同じようにウイルスにかかる危険性があります。そのため、スマートフォンにも使うことのできるウイルス対策ソフトが販売されています。このウイルス対策ソフトは、盗聴アプリのような府営アプリ対策にも有効なのです。
ウイルス対策ソフトは、不正アプリを検出してくれる機能をもっています。不正アプリの検出方法はベンダーによって異なるため、いくつかのウイルス対策ソフトを比較して条件に合うものを選びましょう。
スマホ・携帯に盗聴器もアプリも見つからない場合は
スマートフォンや携帯に盗聴器や不正アプリは見当たらないが、それでも誰かに盗聴されているように感じる方もいらっしゃるでしょう。このような不安を抱えているのならば、盗聴器発見業者などの専門家に相談してみましょう。
盗聴器発見業者などの専門家に相談する
業者や専門家に相談することで、自分の身の回りに盗聴器が仕掛けられている可能性があるかどうかを判断してくれます。また、盗聴器が仕掛けられている可能性があると判断された場合、業者に依頼することで盗聴器を取り除くことができるでしょう。
発見が困難な「デジタル盗聴器」はプロにしか特定できない
デジタル盗聴器とは、携帯電話を盗聴器として使えるように改良したもののことです。着信に自動で応答する自動応答機能や、マイク感度を上げて収音機能を高めるなどの改良がされているものが多いです。この携帯電話を盗聴したい場所にしかけておき、あとは好きなタイミングで仕掛けた携帯電話に発信するだけで自動着信によって周りの音を拾い、盗聴者に伝えてくれるという仕組みになっています。
デジタル盗聴器を発見するためには、周波数ごとにどれぐらいの強さなのかを測れる「スペクトラムアナライザ」を使用する必要があります。しかし、スペクトラムアナライザには周波数の強さの表記はされますが、機器の区別は行えません。そのため、デジタル盗聴器と他の電波を識別する必要があり、どの周波数帯にはどのような機器が多いかを事前知識として知っておかなければなりません。
無線で使用される周波数はそれぞれ周波数帯が決められており、日本で無線を利用するためには総務省の許可が必要になります。基本的に同じ周波数は使うことができないため、それぞれの無線は総務省から、別々の周波数が割り当てられているのです。
そのため、どの周波数帯になにが使用されているのかを知らなければ、デジタル盗聴器を見つけることが難しくなります。また、スペクトラムアナライザは大変高価なものとなっています。自分で購入することは難しいでしょう。
このことから、デジタル盗聴器での盗聴の可能性がある場合は、盗聴器を発見するための訓練をうけた業者に依頼することをオススメします。業者によってはデジタル盗聴器の調査ができない所もあるため、調査できるのかをちゃんと確認してから依頼しましょう。
まとめ
携帯からの盗聴は難しいですが、不正アプリやデジタル盗聴器によって盗聴されている可能性も考えられるので、絶対に通話が盗聴されないとはいえません。ウイルス対策ソフトや業者に依頼するなどして、しっかりと自己防衛することが大切です。
携帯電話が盗聴の原因ではなくても、他の場所から盗聴されてしまっている可能性も考えられます。自宅や私物の中に見覚えのないものがあれば、盗聴器かもしれません。自分の身の回りを捜索してみるとよいでしょう。自分のプライベートを除かれて喜ぶ人はいません。盗聴をされていると感じたのならば早めに対策をしましょう。