自宅に盗聴器や盗撮器があるかもしれないというときには、専用の発見器を使ったり、盗聴器調査のプロに依頼したりといった方法で確かめることができます。発見器はすぐに手に入るので手軽な方法ですが、プロに頼むのがより確実でおすすめです。
発見器にもいろいろな種類があり、うまく使えなければ盗聴器を発見できないおそれもあります。また、盗聴器はただ見つけて取り除いただけでは、再発してしまうこともあるのです。プロに任せればより確実に盗聴器を見つけ、その後の対処も適切にしてくれます。
このコラムでは、自分で盗聴器を発見する方法やプロに依頼する場合の料金、メリット、そしてもしも盗聴器を見つけたときの対処について解説します。ご自身に合った方法を選んでみてください。
盗聴・盗撮されているかもしれないサイン
「部屋の中に盗聴器を仕掛けられているのでは?」と思うきっかけはさまざまでしょう。しかし、「まさか自分が盗聴されるなんて?」「思い過ごしかも?」という不安もあり、誰にも相談できないでいる状況もありますよね。
自宅を盗聴されているときには、自宅内や周囲で不審な兆候が見られることがあります。一度最近のできごとを振り返ってみて、盗聴されているサインがなかったか冷静に確認してみましょう。
□ごく親しい人しか知らないはずのことを他人が知っている
□家具の位置が少しずれている
□コンセントやその周りに違和感がある
□家の周囲で頻繁に不審な人や車を見た
□いたずら電話や無言電話がかかってくる
□人からもらった置物などを置いている
□前の入居者の残置物がある
□電気代が高くなった
以上のような心当たりがあった場合、自宅に盗聴器を仕掛けられ、部屋の中での会話を誰かに聞かれているおそれがあります。特に明らかに誰かが部屋に侵入している形跡がある場合には、すぐに警察に相談することをおすすめします。
まだ確信がもてないというときには、次章からご紹介する方法を参考に、自分で盗聴器を探してみてください。
電波の種類を確認!盗聴器発見器の選び方
盗聴器発見器はホームセンターや家電量販店、インターネットショップなどで比較的簡単に購入が可能です。発見器にもいろいろな種類があり、価格もさまざまなので、どれを選べばよいのかわからないこともあるでしょう。
製品それぞれに向き不向きがありますので、適切なものを選ばなければ有効に使えないこともあります。盗聴器発見器を選ぶときのポイントを解説しますので、事前に確認しておくことをおすすめします。
電波の種類で選ぶ
基本的に、盗聴器が発信している電波をキャッチするのが盗聴器発見器の仕組みです。電波には周波数というものがあり、テレビ、ラジオ、携帯電話、そして盗聴器の電波は種類が違います。盗聴器発見器には、盗聴器が発する周波数の電波にだけ反応する発見器もありますし、テレビやラジオなど幅広い電波に反応するタイプもあります。
それぞれの特徴をまとめると、以下のとおりです。自身にどのような盗聴器発見器が合っているのか判断する参考にしてみてください。
盗聴器発見器のタイプとメリット・デメリット | ||
盗聴器の電波のみに反応するタイプ | 幅広い電波に反応するタイプ | |
メリット | 反応すればすぐに盗聴器だとわかる | 価格が安い傾向 |
デメリット | 価格が高い傾向 | 反応した電波が盗聴器か確認する手間が必要 |
- 盗聴器がある確信があるので費用をかけても見つけたい
- 盗聴器がどこにあるのか見当が付かないので家中をまんべんなく探したい
- 盗聴器がある確信はないのでまずは手頃なものを使いたい
- 盗聴器がどこにあるのかある程度予想が付いている
使いやすさで選ぶ
サイズや形状も、いろいろなタイプの盗聴器発見器があります。ペン型やキーホルダー型など小さくてスマートなものは、出先や車の中などでも使えたり、周りに気付かれずに使えたりするので便利です。
ただし、サイズの小さなものは機能が限定的であることが多く、高機能なものは比較的サイズが大きくなる傾向にあります。自身の求める機能と、使い勝手のバランスを見極めましょう。
また、盗聴器発見器の電源には、電池タイプとコンセントタイプがあります。サイズの小さなものには電池タイプ、大きなものにはコンセントタイプが多い傾向です。電池タイプは別売りの電池を入れてすぐに使えますが、コンセントタイプは一定時間の充電が必要です。
機能で選ぶ
本来の盗聴器を発見器するという機能の他に、さまざまな機能が備わった盗聴器発見器も開発されています。よくあるのは、盗聴されている音声を聞くことができる音声機能です。受信した音声の大きさや内容が、盗聴器の場所を突き止めるのに役立ちます。
盗聴器だけでなく、カメラのLEDライトに反応しても盗撮も発見できるものもあります。また、無線機やラジオの機能が付いたものは、災害時などにも活用可能です。
さまざまな機能がありますが、高機能なものほど価格は高くなることが多いです。本当に必要な機能を見極める必要があります。
自分で簡単に盗聴器を探す方法
盗聴器発見器を使っても、すぐに盗聴器を見つけられるとは限りません。探し方にはポイントがありますので、確認しておきましょう。また、盗聴器発見器を使う以外に、ラジオを使う方法についてもご紹介します。
盗聴器がよく発見される場所
家の中で盗聴器が仕掛けられる場所には、ある程度傾向があります。その場所を重点的に捜索することで、効率よく盗聴器を発見できる可能性が高まります。まずは以下の場所から確認してみましょう。
□コンセントや電話のモジュラージャック回り
□家具
□照明器具や電化製品
□時計や絵画
□ぬいぐるみや置物
□郵便受け
□電気やガスのメーター周辺
盗聴の手口として典型的なのが、コンセントのカバーに細工をしたり、電源タップに似せた盗聴器を仕掛けたりする方法です。タンスや机の裏側、引き出しの裏側などもチェックしておきましょう。
エアコンや換気扇など入居前から部屋に備え付けられている電化製品には、前の入居者が細工をしているという可能性もあります。壁にかけてある時計や絵画の裏側、誰かからもらったぬいぐるみや置物なども用心が必要です。
ラジオを使う方法
専用の発見器を使う以外に、ラジオ盗聴器を発見できる場合があります。盗聴器の電波をラジオでキャッチできることがあるからです。ただ、発見できるのは一部の盗聴器のみということが多いので、この方法で発見されなかったから盗聴器がないとは言い切れません。発見器を買う前に一度試してみたいという方は、参考にしてみてください。
ダイヤルなどで周波数を手動調整できるFMラジオを用意しましょう。別にもう1つ、スマートフォンやテレビなど音楽を再生できるプレイヤーも用意します。
部屋を閉め切り、音楽プレイヤーで音楽を鳴らし続けます。その状態でラジオの周波数を少しずつ変えながら、ラジオから音楽プレイヤーの音が聞こえてこないかチェックしてください。
もしもラジオから音楽プレイヤーの音が聞こえたら、部屋の中に盗聴器があると考えられます。そのときはラジオをもって部屋の中を歩き回り、ハウリングするところがないか探しましょう。
ハウリングとは、マイクとスピーカーを近づけたときにキーンとノイズ音が鳴る現象です。ハウリングがしたら、近くに盗聴器があるということです。
自分では見つからない場合の相談先と費用
盗聴器があると思われるのに、発見器などを使っても盗聴器が見つからないという場合は、第三者の力を借りることをおすすめします。盗聴器を探す技術をもった第三者に相談すればより確実に盗聴器を見つけてもらえますし、盗聴器のことを誰かに知られる心配もありません。
ちなみに、誰かが自宅に不法侵入している確実な証拠がなければ、警察には盗聴器の捜査をしてもらえない場合が多いです。事件性のないことに関しては、警察は話を聞いてくれるだけなのです。まずは盗聴器を見つけてから、警察に相談するのがおすすめです。盗聴器を探してもらえる相談先は、おもに以下の3つがあります。
探偵会社や興信所
浮気調査や家出人捜索などのイメージが強い探偵会社や興信所ですが、盗聴器の捜査にも対応しているところがあります。探偵などは盗聴器を見つけるだけでなく、犯人の捜索もしてくれる場合があるので心強いです。
個人宅での盗聴器調査の料金は、ランダムに選んだ探偵会社3社の平均金額を算出したところ、49,133円でした。犯人の捜索も依頼する場合、別料金が発生することがありますので事前に確認しましょう。
警備会社
会社や学校などを守る警備会社のなかには、盗聴器調査のサービスを実施している企業もあります。警備会社には犯罪予防や身辺警護のノウハウがありますので、盗聴器発見にともなう不安も解消するサービスを提供してもらうことが可能です。盗聴器調査の料金は個人宅の場合、3社の平均額は32,433円でした。
盗聴器調査専門業者
盗聴器を見つけることに特化したのが盗聴器調査専門業者です。さまざまな種類の盗聴器に関して豊富な知識と技術をもっていますので、あくまで盗聴器を見つけるという目的であれば最も頼れる存在です。3社の平均料金は37,666円でした。
盗聴器を発見したときの対処
盗聴器を発見したときには、気を付けなければいけないことがいくつかあります。盗聴器を仕掛けた犯人に盗聴器を発見されたことがばれると、別の犯行に及んだり、別の場所に盗聴器を仕掛けられたりするおそれがあるのです。
いざそのときになると気が動転してしまうものですので、どのように対処するべきなのかあらかじめ確認しておきましょう。
声や態度に出さない
盗聴器を発見した瞬間にも、犯人はその音声をどこかで聞いているおそれがあります。思わず「見つけた!」と独り言を言ったり、盗聴器があったと誰かに言ったりすることは避けましょう。メールやSNSで発信することも、どこで犯人が見ているかわかりませんので危険です。
盗聴器に触らない
発見してすぐに盗聴器を外そうとすると、その物音が聞こえたり電波が途切れたりすることで犯人にばれるおそれがあります。また、コンセントなどに仕掛けられている盗聴器を取り外すには電気工事士の資格が必要になる場合もあります。盗聴器には触れず、その場を離れて一度落ち着きましょう。
警察に被害届を出す
見つけた盗聴器本体を物的証拠として、警察に相談をしましょう。被害届を提出して事件として認められれば、警察に捜査をしてもらえます。盗聴だけでは犯罪になりませんが、住居不法侵入や器物破損などの罪で犯人を逮捕できる可能性があります。
まとめ
家の中に仕掛けられた盗聴器は、盗聴器発見器やラジオを使ったり、探偵会社や警備会社、盗聴器調査専門業者に依頼したりすることで見つけられます。盗聴器を見つけても、安易に取り外そうとしてはいけません。落ち着いて対処しましょう。
いざ盗聴器を発見したときに冷静な対処ができるためには、第三者の業者に捜査をしてもらうのがおすすめです。盗聴の特徴をよく知っている業者なら、必要な対処をして犯人の特定や逮捕に貢献してくれます。
どこに相談すればよいのかわからないというときは、ぜひ弊社へご相談ください。弊社には盗聴器の捜査に対応できる探偵会社や警備会社、専門業者が加盟しております。加盟業者は全国にありますので、お近くの業者をすぐに見つけることが可能です。24時間365日電話相談を受け付けていますので、ぜひご要望をお聞かせください。